WORKS INTERVIEW

背中を預けられる安心感が、成長スピードを変えた。1ヶ月で採用基盤を構築。A Inc. CHROが語る、RPOを超えた「共創」の価値

業種 IT・通信
企業概要

株式会社A / A Inc. https://acetokyo.com/

2020年設立。AIとクリエイティブの力で企業のマーケティングを進化させることをミッションに、インフルエンサーマーケティング事業を中心に、デジタルプロモーション事業、SaaSプロダクト事業を展開する。
インフルエンサーマーケティング事業では、国内最大級のネットワークを活かし、SNS上での効果的なブランディングと販促支援を実施。Instagram・YouTube・TikTok・Xなど複数のプラットフォームに対応し、フォロワー数だけでなくエンゲージメントや拡散力を重視したキャスティングを行っている。また、SaaSプロダクト事業では、独自開発の分析ツール「Astream」を通じて、SNSデータの可視化やサイコグラフィック分析を提供。企業がより精緻に顧客理解とマーケティング戦略を構築できるよう支援している。

成果

  • わずか1ヶ月で採用基盤を構築し、正社員:8名・業務委託(インターン含):10名以上の採用を実現
  • 本来やるべき経営戦略に集中できる体制を構築
  • 「作業」ではなく「共創」のパートナーシップにより、事業成長を加速させる採用活動を実現

課題

  • 事業は順調に拡大していたが、CHROが採用業務まで手が回らず、経営の最重要テーマである採用に注力できない状態だった
  • スポットでRPOを導入するも作業的な業務をこなすのみで、採用の質向上にはつながっていなかった
  • 人事ゼロの状態から採用基盤を構築する必要があった

選定理由

  • 単なる採用代行ではなく、方針を伝えたら自分で考えて動いてくれる自走型のパートナーを探していた
  • 「業務委託」「RPO」の枠を超えて、仲間として一緒に組織を大きくしていける当事者意識の高さを重視した
  • 変化とスピードが早いスタートアップの環境で、柔軟性高く広範囲をカバーしてくれる点に価値を感じた

支援内容

  • オペレーションが全くない状態から、1ヶ月で採用戦略・戦術、具体的なフローまで一気に構築
  • 採用業務に留まらず、入社後の研修プログラムや面接官40名のオンボーディング、採用PRチームの立ち上げまで主体的に提案・実行

Cymbi代表 菅谷(以下、菅谷): 本日はありがとうございます。まず、Cymbiにご相談いただいた際の状況について教えてください。

A Inc. CHRO 山口さん(以下、山口さん): 弊社は「AI × SNS」でマーケティング支援を展開しているのですが、トレンドの先を行く領域ということもあり、事業成長も組織拡大も順調に進んでいました。

ただ、私はCHROの業務に加え、経営戦略の部分も担っているので、片手間では採用を見れない状態になっていて。「採用は経営の最重要テーマ」だという認識はあるのに注力できていない、非常にもどかしい状況が続いていました。

菅谷: 当時は山口さんお一人で採用を回されていたのでしょうか?

山口さん: そうですね。私が中心になって動きつつ、スポットでRPOを導入していたのですが、やはり「作業員」という感覚が強くて。自分で考えて動くというより、「これやってください」と言わないと動かない。私も忙しいので、スタックしている部分を見るたびにフラストレーションが溜まっていきました。その結果、半年、早ければ3ヶ月スパンで「うちとは合わないね」と業務委託の方をコロコロ変えることになり、採用の品質も上がらないという悪循環に陥っていました。

菅谷: 理想の採用パートナー像として、どのような存在を求めていましたか?

山口さん:何人かの業務委託の方と一緒に仕事をする中で感じたのは、作業スキル以上に大切なものがあるということでした。仲間として「会社を大きくしていきたい、組織を成長させていきたい」という当事者意識を持って動いてくれる人でないと、一緒にやっていくのは難しいと感じていたんです。

また、当時の私は細かい指示をマイクロマネジメントで出せるような状況ではありませんでした。ですから、方針を伝えて「こういう方向で行きたい」ということを理解してもらえたら、あとは自立して能動的に考え、行動してくれる人を求めていました。

つまり、業務委託やRPOという概念を超えて、パートナーとして向き合ってくれる人が欲しかったんです。そのタイミングでCymbiさんと出会えたのは、本当に大きかったですね。

菅谷: 導入当初、Cymbiにはどのようなことを期待していましたか?

山口さん:スタートアップやベンチャーはどこの会社もそうかもしれないですが、基本的には組織もオペレーションも全部整っているわけではないんですよね。どこもかしこも穴だらけで。そんな状況で「ここだけやればいいんでしょう」のような受け身の姿勢で進めても、一向に組織は良くなっていかない。だから、能動的に「こういうことやった方がいいんじゃないですか」とか「こういうところも支援できますよ」と積極的に提案してくれる姿勢を求めていました。

菅谷: 期待値に対して、実際のCymbiの動きはどうでしたか?

山口さん: 本当に頼もしく動いてくれました。採用業務だけじゃなく、候補者対応のオペレーションルール構築から、面接官向けのマニュアル作成、説明会の実施まで、採用の基盤となる部分を一緒に作ってくれました。入社後の対応も手厚く、オファーレターの作成、内定者フォロー、オンボーディングフローの構築、入社ガイダンス、経過アンケート、1on1と、一気通貫でサポートしてくれたんです。

また、僕が「今の会社の状況を踏まえると、ミドルマネジメントの成長が必要だ」と伝えた時は本当に親身になって考えてくれて、「であれば、こういう研修プランがいいんじゃないですか。私の方でサービスを作ります」と提案をくれました。その後は、実際に事業部マネージャー向けのマネジメント研修プログラムまで立ち上げてくれたんです。まだないものを一緒に作っていく。その過程の中で、信頼感や仲間意識が芽生えていきましたね。

菅谷: 山口さんに「やりたいことがあったら、うちで試していいよ」と言っていただいたのを、すごく覚えています。

山口さん: そうでしたね(笑)。基本的に僕は、チャレンジする人を応援したいし、うちの会社自体もそういう姿勢で経営しているので。採用のオペレーション自体も、別に正解のようなものがあったわけではないんです。だったら、一緒に挑戦していける、楽しんでいける人の方がいいなと。ちょうどCymbiさんも立ち上がったばかりっていうところだったので、「一緒に面白いもの作っていけたらいいな」と思っていました。

菅谷:導入後は、具体的にどのような変化が生まれましたか?

山口さん: 「ゼロから一気に10まで進んだ」という感覚がありました。採用に関する知識や経験が豊富で、業務のフォーマットも現場で実行しながらアップデートしていく流れをかなりスピーディーに進めてくれて。わずか1ヶ月で採用戦略・戦術、具体的なオペレーションフローまで一気に構築できただけでなく、スカウト送付や面接実施といった実際の施策も同じ期間内で回り始めていたんです。構築から実務実行に移るまでが本当にスピーディーで、結果的に、かなり多くの候補者に対応できる体制がすぐに整いました。「背中を預けられる」安心感がありましたね。

菅谷:定量的な成果についてはいかがでしたか?

山口さん: 数字で言うと、正社員8名、業務委託(インターン含)10名以上を採用しました。対応いただいた職種も累計35職種と幅広くて。マーケティングディレクター、クリエイティブディレクター、エンジニア、カスタマーサクセス、デザイナー、インターンまで、本当に多岐にわたる採用ができました。これも、Cymbiさんが事業全体を理解して、各職種に必要な要件をしっかり汲み取ってくれたからだと思います。

菅谷: Cymbiを導入して良かったと感じるのはどのようなポイントでしょうか?

山口さん:良い意味で採用を「丸投げ」できたのは本当に良かった点だと思います。事業を見る立場として、経営戦略の検討に集中しなければならず、採用には力を入れたいと思いつつも、細かいところまではどうしても手が回らない状況でした。

そんな中、「なぜこれをやるのか」という目的だけを伝えれば、「どうやるか」「何をやるのか」を能動的に考えて進めてくれましたし、私のイメージとズレることもなく、安心して任せることができたので、本来向き合うべき仕事に集中できました。同じようなフェーズのベンチャー企業には、とても合うんじゃないかなと思います。

菅谷: 経営方針をしっかり共有していただいて、それに基づいて一緒に進められたことが、まさに「理想的な協働の形」だったなと私自身も強く印象に残っています。

山口さん:そうですね。人事や採用に限らず、人間って「なぜこれをやっているんだろう」が分からない状態で走っていても、パフォーマンスは上がらないと思うんです。「なぜこれをやっているのか」をちゃんと理解できていれば、同じ方向を向けるし、自分の頭で考えて試行錯誤することもできますよね。それは人間の本質だと思っていて、採用の領域でも同じことが言えると思っています。

本当にパートナーとして一緒に走ってほしいなら、「なぜこれをやるのか」という話もしっかり伝えなければいけないし、ストーリーの中にパートナーも巻き込んでいかなければいけない。その中で、どこまでを責任を持ってやってもらうのか、どこまでを一緒に考えなければいけないのか、役割分担をしっかり明確にしていく必要があると思っています。

僕としては、自立して一緒に考えてほしいと思っているので、できる限り、すべての「なぜ」というストーリーの部分は、どの分野でも伝えるようにしています。Cymbiさんはそれにしっかり乗っかってきてくれたので、上手くワークしたなと感じています。

菅谷: Cymbiとの取り組みがもたらした、最大の価値は何でしょうか?

山口さん: 本来やるべき事業戦略に集中できたことです。採用オペレーションを信頼して任せられる安心感があったので、私はCHROとしての本来業務や経営戦略に時間を使えるようになりました。

採用を「作業」として切り出すのではなく、事業成長のパートナーとして機能してくれたことが、最も大きな価値だったと思います。

菅谷: どのような企業にCymbiのサービスをおすすめしたいですか?

山口さん: ベンチャーやスタートアップで採用を強化したい企業には特におすすめだと思います。採用を強化したいけれど人事チームのリソースが限られている、あるいは事業成長のスピードにオペレーションがついていかないという企業は多いと思います。

一人の担当者だけに任せて「なぜ採用できないんだ」「なぜ組織が大きくならないんだ」と言っているぐらいなら、Cymbiさんのように、CHROの右腕のようなところから下流の採用オペレーションまで全部できるパートナーに、まず一度任せてみることをおすすめします。

そうすることで、採用のオペレーションというものがどういうものなのかをガツンと作り上げることができます。一人の担当者だけでやっているよりは、一気通貫で対応できるパートナーに任せて形を作っていった方が、圧倒的に早いと思います。

こういうパートナーがいると、会社や組織の成長スピードが変わると思うんですよね。なので、ただ単に作業を請け負うだけでなく、RPOを超えたパートナーとして一緒に考えてくれる会社を探していくことが大事だと思います。そういう意味で、Cymbiさんのような会社が増えていくといいんじゃないかなと思いますね。

菅谷: 最後に、Cymbiのサービスを検討している企業へメッセージをお願いします。

山口さん: RPOが単なる外注になるかパートナーになるかは、正直、お互いの姿勢の問題でもあります。ですから、ストーリーの背景も共有して、一緒に考えてもらうスタンスが重要だと思います。

そういう関わり方ができれば、「共創」に近い関係が築けます。Cymbiさんは、まさにそういうパートナーになってくれる存在です。成長過程のスタートアップとは非常に相性がいいので、皆さんの会社にとっても最高のパートナーになることを心から願っています。

菅谷: 本日は貴重なお話をありがとうございました!

山口さん: こちらこそ。これからもよろしくお願いします。

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