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採用立ち上げ時、まずやるべきこと【具体編】

ノウハウ
採用立ち上げ時、まずやるべきこと【具体編】

採用立ち上げからグロースの人事パートナーCymbi(シンビ)です。

この記事は、事業や組織の変動可能性が高く、採用予算や採用ノウハウが限られた中で、これから採用を始める企業向けの内容です。

採用立ち上げ期の多くの企業では「限られたリソース・選択肢の中で、最大限の成果を出すこと」が重要なテーマになります。

そんな企業様、採用を担当することになった方向けに参考になればと思い、やるべきことをご紹介していきます。
潤沢な予算や専任の人事チームがある企業様には、また別の最適解があるはずです。

・無料媒体/低コスト施策から始める理由と具体的な進め方
・正社員採用だけに依存しないリソース設計の考え方
・スプレッドシートでできる、初期の候補者管理/オペレーション設計
・立ち上げフェーズで採用を止めないための実務目線の整理ポイント

採用立ち上げ期では無料で動ける導線と最低限の求人情報を整えることが重要であることを示す図

創業期・立ち上げ期で重要なのは、「反応を見ながら新しい選択肢や最適解を見つけられる状態」をつくること。

このフェーズでは、

・採用ターゲットの解像度がまだ高くない
・事業や組織の方向性が日々変わる
・採用に割ける予算/時間が限られている

という状況が重なりやすく、「最初から正解を当てにいく採用」は難しいことが多いです。
だからこそ、最初に整えるのは「無料で動ける導線 × 最低限の求人情報」です。

理由1:コストリスクを抑えられる
ダイレクトリクルーティング媒体の多くは、6〜12ヶ月契約で数十万〜数百万円かかります。
スタートアップや立ち上げ期の企業にとっては、決して小さな金額ではありません。

事業の不確実性が高く、 「どんな人材が活躍するか」「求める人材の母集団がいるか」「本当に採用できるか」など全てがまだ見えていない仮説ベースの段階では、固定費は極力抑えたいところです。

理由2:テストと改善がしやすい
無料媒体は、費用・期間がないため気軽に改善を回しやすいのが特徴です。
例えば一定の金額を支払い6週間しか掲載期間がない中で、改善を回しきれないと非常に勿体無いですよね。

始めの段階での小さな改善の積み重ねが、その先の採用力の土台になります。

理由3:まずは露出を増やすことが重要
立ち上げ期は、そもそも「知られていない」状態です。
応募が来ない理由が、要件ではなく単純に露出不足ということも多くあります。

使えるものは一通り活用し、まずは候補者の目に触れる面を広げていくことが大切です。

理由4:開始までのハードルが低い
申し込みや契約書のやりとりが不要で、最短当日から始められるものも多いのが強みです。

開始が遅れて機会損失をするよりも、「後から修正すればいい」と割り切ってまずできることは即始めていきましょう。

無料・低コストで利用できる施策例

・Indeed
・Airワーク
・engage
・求人ボックス
・Googleしごと検索
・YOUTRUST
・Pitta
・SNS(X,LinkedIn)
・note
・Notion

すべてを同時にやる必要はありません。
目的と工数に応じて、段階的に組み合わせていくのがおすすめです。

以下、それぞれの役割を簡単に整理します。


■Indeed
無料・低コスト媒体としてまず選択肢に出てきやすいチャネルです。

概要
求人検索エンジン型の媒体。多くの求人サイト・採用ページの情報を横断的に掲載。
特徴
・圧倒的な利用者数/検索ボリューム
・SEO要素が強く、求人タイトル/冒頭文の影響が大きい
・無料枠でも一定の露出が期待できる
・職種・エリアによって成果の差が出やすい
どんな使い方が良いか
・採用立ち上げ時の「最初の母集団形成」
・応募数の土台づくり
・要件/訴求の仮説検証

Airワーク
デザイン等にこだわらずスピード重視・最低限で始めたい企業向け。

概要
無料で使える採用管理・求人作成ツール。Indeedと自動連携。
特徴
・採用ページを無料で作成可能
・Indeedへの自動連携で露出確保
・候補者管理/簡易的な選考管理が可能
・操作がシンプルで導入ハードルが低い
どんな使い方が良いか
・「採用ページを持っていない」状態からの立ち上げ
・まずは最低限の採用基盤を作りたい場合
・リファラル用にすぐにでもガワを整えたい

engage
Airワークとどちらかの使用でも十分です。

概要
エン・ジャパンが提供する無料採用プラットフォーム。
特徴
・Indeed/求人ボックスなど複数媒体へ自動連携
・採用ページ作成機能あり
・求人作成のテンプレートが比較的充実
・利用企業数が多く、情報量が多い
どんな使い方がよいか
・Airワークと同様、無料で母集団を広げたい場合
・採用ページ+複数媒体連携をまとめて行いたい場合

求人ボックス
“第二の受け皿”として使われることが多い媒体。

概要
カカクコムが運営する求人検索エンジン型サービス。
特徴
・Indeedに次ぐ検索エンジン型
・地方/専門職/ミドル層の流入が比較的多い傾向
・engage/Airワーク経由で自動掲載可能
・有料広告を使わなくても一定の露出が可能
どんな使い方がよいか
・Indeedだけでは応募が伸びない場合の補完
・地方採用/特定職種の露出拡張
・無料で接点を増やしたいとき

■Googleしごと検索
即効性より、じわじわ効く基盤型施策。

概要
Google検索結果上に表示される求人情報枠。
特徴
・Google検索ユーザーへの直接露出
・自社採用ページやNotionページでも対応可能
・スマホ検索との相性が良い
・SEO要素が強い
どんな使い方がよいか
・自社採用ページ/Notion採用ページを活用している場合
・検索流入を増やしたいとき
・長期的な露出設計

YOUTRUST
「今すぐ採用」より「未来の候補者づくり」向き。
途中で有料サービスに切り替えるのもあり。

概要
キャリアSNS型サービス。転職潜在層が多い。
特徴
・スタートアップ/IT志向の登録者が多い
・無料プランは「つながり経由」の接点が中心
・カジュアル面談との相性が良い
・中長期的な関係構築向き
どんな使い方がよいか
・すぐ採用ではなく、関係づくりから始めたい場合
・社員巻き込み型の採用
・採用広報と併用

Pitta
大きな「母集団形成」は見込めないが探索フェーズに良い。
YOUTRUST同様、途中で有料サービスに切り替えるのもあり。

概要
テーマ別にカジュアル面談を募集できるサービス。
特徴
・無料で面談募集が可能
・職種を限定しすぎずに募集できる
・採用というより情報交換寄り
・タイミングによって反応差が大きい
どんな使い方がよいか
・採用要件が固まりきっていない時期
・間口を広げたい場合
・事業/テーマに興味のある人と話したいとき

SNS(X / LinkedIn)
採用広報は、早い段階から少しずつ始めておくのがおすすめです。

概要
個人アカウント・チーム発信を通じた採用チャネル。
特徴
・リファラルや認知拡大に強い
・代表やメンバーの発信が、候補者の判断材料になる
・継続発信することで応募の「質」が上がりやすい
どんな使い方がよいか
・採用理由や背景を日常的に発信
・組織の温度感を伝える
・企業アカウントより、個人アカウントでの運用

note
応募者の理解度・意向感を上げる役割として活用できると強いです。

概要
文章コンテンツによる採用ブランディング媒体。
特徴
・あらゆる角度で会社のことを伝えやすい
・共感採用につながりやすい
・候補者が企業を調べた際の「決め手」になりやすい
どんな使い方がよいか

・創業背景や事業ストーリーの発信
・採用にかける想いの可視化
・応募前の意向度を高める手段として活用

Notion(採用ページ)
Notionに慣れており、自分達の状況に合わせて設計したい企業向け。

概要
Notionで作成する採用ページ(採用LP)。
特徴
・自由度が高く、情報を柔軟に追加/更新できる
・engage/求人ボックスなどの情報+αを掲載可能
・スタイリッシュかつ独自性のある採用ページも作成できる
・コーポレートサイトへの埋め込みも可能
どんな使い方がよいか
・会社紹介/募集要項/カルチャーを即公開
・採用LPとして集約ページを作る
・各媒体/SNSからの受け皿として活用

似たような機能をもつサービスを全てやる必要はありません。
会社の状況やリソースに応じて、段階的に組み合わせながら回していく形がおすすめです。

例えば、以下のような進め方も一案です。
1. Airワークで採用ページを立ち上げ、Indeedの求人広告開始
2. X、YOUTRUSTをオープンし発信開始
3. Notionで採用LPを作成
4. 各コンテンツ情報をSNSで発信、各媒体での改善など運用改善

採用立ち上げ期における業務委託人材の活用が有効であることを示す図

創業期・立ち上げ期は、

・各職種1人目になりやすい
・役割が流動的
・事業の見通しが立てづらい

という特徴があります。
このようなフェーズでは、業務委託でリソースを確保するという選択がフィットするケースも多いです。

業務委託を選ぶ理由

・正社員採用はコスト・リスクが高い
・ミスマッチ時の調整が難しい
・採用に時間をかけすぎると事業が止まる

業務委託であれば、

・稼働量の調整がしやすい
・フィットしなければ見直しができる
・必要なスキルを必要な期間だけ確保できる

といった柔軟性があります。
たとえば、立ち上げ初期は「0→1」を形にできる人に短期間入ってもらい、土台が整ったら専門性の高い人材を追加する、という布陣や、
責任者やマネージャーレイヤーの頭(知見)+ メンバーレイヤー(実務能力)というリソース配置でチームを作ることもできます。

もちろん、デメリットもあります。

・稼働時間が限られる
・熱量に差が出ることがある
・業務委託者側から契約終了のリスクがある

ただし、これらは「業務設計」「期待値のすり合わせ」や参画してもらう人材によって軽減できることも多いです。

正社員採用を急ぐ場合には人材エージェント活用を検討すべきことを示す図

一方で、事業の緊急度やフェーズによっては、正社員採用が最優先というケースも確実に存在します。

その場合の現実的な選択肢として、エージェント活用があります。

エージェントのメリットは以下です。

・要件整理をサポートしてくれる
・候補者集めを代行してくれる
・初期費用がかからない
・短期間で母集団を作れる可能性がある

人事リソースが不足している立ち上げ期には、「採用を前に進めるための暫定手段」として有効なケースもあります。

ただし、デメリットもあります。

・全く紹介が上がってこない可能性がある
・事業理解が浅いと、ズレた候補者が来る
・複数社使うと管理コストが跳ね上がる

そのため、 「エージェントに丸投げ」ではなく、 最低限の要件・期待値は自社で整理しておくことが前提になります。

採用立ち上げ期では柔軟な対応と全体方針の統一が重要であることを示す図

立ち上げ期は、高機能なATSよりも「柔軟に動かせる管理」ができれば良いです。

スプレッドシートであれば、以下のメリットがあります。

・無料で始められる
 →初期フェーズは極力固定費を増やさず無料で運用したい
・カスタマイズしやすい
 →編集自由度が高く自社独自の形に調整できる
・AI連携がしやすい
 →自動化や採用管理ツールの構築も可能

採用計画や採用プロセスがある程度固まってきてからATSを検討する形でも全く遅くないでしょう。

・職種要件シート
 →各ポジションの要件を言語化
・応募者ステータス管理シート
 →基本情報、応募経路、面接ログ、ステータスなど応募者の進捗・TODO管理
・データ集計シート
 →採用活動を数値で振り返り改善するための分析シート
・採用媒体・経路整理シート
 →現在どの媒体を使用しているか、費用感・成功報酬など
・メッセージテンプレート
 →応募者とやりとりするためのメッセージ

最初から完璧に作る必要はありません。今使うものから順番に整えていけば十分です。
AIを活用すれば簡易的な管理シートはすぐに作成することができるでしょう。


1.会社説明資料・面談/面接で使用する資料

・会社説明資料(スライド/Notion/PDFなど)
・面談/面接で使う共通資料(事業説明、ポジション概要など)

完璧である必要はありませんが、「誰が話しても大きくズレない」状態は作っておきたいところです。

特に立ち上げ期は、

・代表が話す内容
・現場が話す内容
・採用担当が話す内容

がバラつきやすいため、共通のたたき資料があるだけで候補者体験は安定します。

2.面接官・選考フロー・日程調整方法の決定
応募が来る前に、以下は必ず決めておきましょう。

・応募が来たら「誰が」確認するのか
・どれくらいの頻度で確認・返信するのか
・ポジションごとに「誰が」面接を担当するのか
・面接は何回、どんな順番で行うのか
・日程調整はどの方法で行うのか

「社長が面接に出るので、都度確認したい」というケースも多いですが、転職市場ではスピードが想像以上に重要です。
社内確認や日程調整に時間がかかるほど、

・候補者の温度感が下がる
・他社の選考が先に進む

といったことが起きやすくなります。

可能であれば、

・日程調整ツールの利用
・面接官の空き枠を事前に確保
・候補者とのメッセージ往復を最小限に

といった工夫で、スピードを落とさない設計を意識しましょう。

3.採用決定後のプロセス構築(内定〜稼働・入社)
採用が決まった「その後」も、立ち上げ期は見落とされがちです。

・業務委託の場合
  契約書の締結方法
  稼働開始までの流れ
  初日のオンボーディング内容

・正社員の場合
  内定通知〜承諾までのフロー
  入社手続き
  初日・初週の受け入れ設計

最低限、「決まったら次に何をするか」を整理しておくことで、候補者がスムーズに立ち上がります。

採用運用では経験者を活用し変数を抑えながらPDCAを回すことが重要であることを示す図

オペレーションは未経験でも回せないわけではありませんが、可能であれば、業務委託などで採用運用経験者をアサインしましょう。

転職市場やスピード感を知った上で、候補者とのコミュニケーションをしてもらうと安心です。
完全にゼロベースの立ち上げであれば、まずは応募を集める段階が最初の課題になると思います。

ここからは、ある程度採用媒体や経路を増やし、施策が回り始めてからどのように数値をみて改善するかについて紹介します。

採用は、チャネル・文面・要件など、調整できる要素(変数)が非常に多い領域です。
だからこそ、立ち上げ期は意図的に変数を絞ることも必要です。

例えば、

・職種要件やターゲットを頻繁に変えすぎない
・求人票を書き換えすぎない
・スカウト文面を何パターンも同時に走らせない

もちろん、試行錯誤は必要です。
仮説と意図を持って改善・振り返りをすることを意識しましょう。
闇雲な変更は、改善しているようで、実は何も分からなくなってしまうことがあります。

理想は週次で改善サイクルを回すことです。
とはいえ、立ち上げ直後はデータ量が少なく、1週間では判断が難しいケースもあります。
その場合は2週間程度で見ていくと良いでしょう。

見るべき指標は、シンプルで構いません。

・応募数
・スカウト送付数
・スカウト返信率
・面談設定数
・採用決定見込み数

これらを

・全体
・媒体別
・職種別

で確認しながら、

・どこがボトルネックになっていそうか
・その要因は何か
・次にどこを改善するか

を整理していきます。
重要なのは、「正しいKPIを立てること」よりも、「仮説→検証→改善」を回し続けることです。

採用立ち上げは軌道修正しやすい形で進めながら整えることが重要であることを示す図

長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

採用立ち上げ期は、正解が決まっているフェーズではありません。

だからこそ、

・無料/低コストで始める
・オペレーションをミニマムに整える
・変数を増やしすぎず、改善を回す

といった形で軌道修正しやすい採用を始め、進めながら整えていくのがおすすめです。


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